嬉野市は新年度から、嬉野温泉の源泉を集中管理し温泉資源を保護する事業に乗り出す。集中管理は合併以前からの大きな懸案だったが、源泉所有者との協議で水位などのモニタリング(監視)システム導入という形で合意に一定のめどが立った。一般会計当初予算案に関連経費1350万円を計上、19年度まで3カ年で総額約2億円をかけシステムを構築する。

 市産業建設部によると、嬉野温泉中心街には源泉が18カ所あり、市内外の13人が所有している。このうちほとんど利用されない1カ所を除いた17カ所に、水位やくみ上げ量の計器を設置し、インターネットによりリアルタイムで各数値を把握できるようにする。

 嬉野温泉では1990年ごろ、一時、源泉の水位が極端に下がる事態が起き、行政の呼び掛けで所有者会議を開いてきた。源泉からくみ上げた湯を全て管理団体の所有として各施設に配湯し利用料を取る案もあったが、所有者間では、源泉を手放すことや他の源泉の湯と混ざることへの抵抗感が強く、一元管理構想は棚上げされた。

 一方で温泉資源保護の必要性には共通理解があり、市は14年ごろから、監視システム構築へと方針を転換した。十数カ所の源泉でシステム導入の同意が得られている。市は「残る所有者からの同意や費用負担、具体的な監視体制は所有者会議の中で協議、交渉していく」としている。

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