障害のある全国の公立小中学生のうち、通常学級に在籍しながら必要に応じて別室などで授業を受ける「通級指導」の2016年度の対象者は、前年度から8206人増の9万8311人で過去最多を更新したことが文部科学省の調査で分かった。調査を始めた1993年度から23年連続増加。過去3年間で17・4%増えた。佐賀は902人だった。

 文科省は発達障害などへの理解と把握が進んだ結果とみている。担当教員不足で、通級指導を希望しても受けられない児童生徒が多かったことを受け、今春から対象児童生徒13人につき教員1人を配置できるよう法改正し、増員を図っている。担当者は「教員数は改善されるので研修で専門性の向上に努めてほしい。専用教室や教材の整備は依然課題だ」と話した。

 障害別内訳は、言語障害3万6793人(佐賀292人)、情緒障害1万1824人(同17人)。2006年度から通級指導の対象となった注意欠陥多動性障害(ADHD)は1万6886人(同202人)、自閉症は1万5876人(同179人)、学習障害(LD)は1万4543人(同211人)で、いずれも前年度より増えた。

 通っている学校の教室を使う「自校通級」は4万9325人、特別支援学校を含む他の学校を使う「他校通級」は4万3355人。5631人は他校から巡回する教員の指導を受けていた。

 通級指導を実施した公立の小中、特別支援学校は4576校で、過去3年間で20・1%増。担当教員は7335人。指導時間は小中合わせて週1こまが52・7%、週2こまが32・1%を占めた。

 文科省はたんの吸引や胃ろうなど日常での医療的ケアが必要な全国の公立校の児童生徒数も調査。小中学生が766人、特別支援学校生が8116人だった。【共同】

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