朝鮮半島付近に向けて北上している米海軍の原子力空母カール・ビンソンと海上自衛隊の共同訓練が23日、西太平洋のフィリピン海で始まった。25日は朝鮮人民軍創建85年の節目で北朝鮮が挑発を強める恐れがあり、日本政府は訓練を北朝鮮への「強いけん制」(政府関係者)と位置付ける。日米が北朝鮮に対し共同対処できる態勢を示すことで、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に6回目の核実験や弾道ミサイル発射の抑止を迫る考えだ。 

 安倍晋三首相は23日、東京都内で開かれた日本人拉致問題に関する集会に出席し、北朝鮮に対し「拉致問題に真摯(しんし)に取り組まない一方、国際社会の度重なる警告にもかかわらず核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返している。国連安全保障理事会決議への明確な違反であり、断じて容認できない」と述べた。

 海自から長崎県の佐世保基地を出発した護衛艦「あしがら」と「さみだれ」の2隻が参加。カール・ビンソンなど3隻の空母打撃群が北上する動きに合わせ、日米共同で陣形を整える戦術運動の確認や通信訓練などを行う。日米政府筋によると、訓練は26日ごろまでの期間で調整している。

 空母打撃群は多数の戦闘攻撃機などを搭載できる空母を中心に、護衛に当たるイージス巡洋艦や駆逐艦などで構成。潜水艦も随行しているとみられる。北上を続け、月内に朝鮮半島周辺に展開する見通しだ。(共同)

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