ローマの邸宅で見つかった、天井に描かれた天正遣欧少年使節のフレスコ画の一部(ニコロ・ボンコンパーニ・ルドビージ氏提供・共同)

20世紀初頭に撮影された天正遣欧少年使節のフレスコ画の全容写真(ニコロ・ボンコンパーニ・ルドビージ氏提供・共同)

 【ローマ共同】九州のキリシタン大名が16世紀後半にローマに派遣した天正遣欧少年使節が、1585(天正13)年に当時のローマ法王グレゴリウス13世に謁見(えっけん)した際の様子を天井に描いたフレスコ画が、ローマにある同法王の子孫の邸宅から見つかった。

 フレスコ画は1855年ごろ、同法王の子孫アントニオ・ボンコンパーニ・ルドビージ公爵の依頼で、画家のピエトロ・ガリアルディが制作。使節代表格の伊東マンショとみられる少年の額に法王が口づけする様子や、使節の千々石ミゲルと原マルチノとみられる2人の姿も描かれている。

 その後、新しい天井で覆い隠されてしまったが、米ラトガース大のブレナン准教授らが2012年、20世紀初頭に撮影されたフレスコ画の白黒写真などを発見。天井に穴を開けて小型カメラを通し、元の天井に鮮やかな色彩の絵が描かれているのを確認した。

 現在邸宅を所有する同法王の子孫ニコロ・ボンコンパーニ・ルドビージ氏は、新しい天井を撤去して絵を修復し、一般公開する予定という。

 イタリア・ルネサンス美術史を研究する藤川真由さん(43)は「日本が長期の鎖国から開国した直後に描かれたもので、日欧関係の端緒を開いたのはグレゴリウス13世だったと子孫は記憶に残したかったのだろう」と分析している。

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