福島県飯舘村で営業を再開し、客にうどんを出す「ゑびす庵」店主の高橋ちよ子さん=23日午後

 東京電力福島第1原発事故による避難指示が大半の地域で解除された福島県飯舘村で23日、うどん店「ゑびす庵」が営業を再開した。村によると原発事故後、村内で飲食店が再開するのは初めて。店主の高橋ちよ子さん(68)は「6年前の続きが始まった。最高にうれしい」と涙ぐんだ。

 午前11時に開店。昼時には客が途切れることなく入り、口々に「おいしい」と言ってうどんをすすった。福島市に避難中で来春村に戻る予定の堀光子さん(69)は「以前と変わらない味。帰ったときに食堂があるのはありがたい」と笑った。

 店は1953年創業で、高橋さんの夫義治さん(70)が作るこしのある手打ち麺が人気を呼んだ。原発事故で避難した福島市でも店を開いて営業を続けてきたが、2人は帰還を決めた。

 今後どれくらいの住民が村に戻るか分からず、経営が成り立つかは不透明だ。それでも「ぜいたくしなければ食べる分には困らない」とちよ子さん。義治さんは「店を開け続けることで、他の住民に安心してもらえればいいな」と語った。

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