自作の手洗い鉢4点を寄贈した十四代中里太郎右衛門さん(右)と峰達郎市長=唐津市南城内の旧大島邸

仮置きした男性用トイレの「斑唐津」の手洗い鉢。鏡の前で鉢全体が見られる

◆伝統技法の手洗い鉢4点

 唐津焼の十四代中里太郎右衛門さん(60)が21日、唐津市南城内に4月23日オープン予定の「旧大島邸」へ自作の手洗い鉢4点を寄贈した。西城内から移築復元中の明治期の邸宅に似合い、唐津らしい趣あるしつらえとして人々の目を引きそうだ。

 工事を進めている唐津市から1年半ほど前に提案された中里さんは、構想を温め、昨夏に1週間ほどで一気に制作した。直径約33センチ、高さは13~15センチで、古唐津の素材を使い、登り窯で焼くなど伝統的な技法を集約。「大きさ、色合い、風合いも自分が思う以上」と納得している。

 新設した管理棟の女性用トイレに絵唐津、斑(まだら)唐津皮鯨の2点、男性用トイレには「斑唐津のぐい飲みを好む男性が多い」(中里さん)と斑唐津を設置。朝鮮唐津は予備で保管しておく。

 中里さんは主屋の大座敷で「庭の緑はまだだが、先日、ここに座ると京都にいるような雰囲気になった。近くの旧高取邸もそんな場所だが、文化財ではない分、ここは利活用できる良さがある。その一助になればと作らせてもらった」と思いを語った。

 旧大島邸は唐津の近代化を進めた大島小太郎(1859~1947年)が1893(明治26)年に建てた住居。主屋棟や茶室棟など建物の復元工事は完了し、庭園や駐車場の整備が進んでいる。

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