佐賀新聞社、長崎新聞社合同の県民アンケートでは、九州新幹線長崎ルートの整備方法に関して両県で温度差がにじみ出た。高まる利便性、さらなる時間短縮効果など全線フル規格化の回答が突出した長崎県民からは1日も早い開業を願う声が上がる一方、佐賀県民の間には開業効果への期待感や費用対効果への疑問などが渦巻き、複雑な心境をのぞかせた。

 「人を呼び込む交通網の整備には新幹線が必要」(松浦市の自営業男性・60歳)、「150キロくらいの距離を特急で2時間以上かかるのは不便すぎる」(五島市の女性会社員・29歳)。新幹線の必要性を訴える長崎県民からは、利便性向上や地域活性化への期待がにじんだ。

 整備方法では、全線フル規格化を望む声が顕著で、「開業が少し遅れてでもフル規格。乗り換えなしが一番理想的」(諫早市の男性会社役員・83歳)、「全線フル規格でないと新幹線効果が少なくなる」(諫早市の農業男性・55歳)。一方で一日も早い開業を願う声も少なくなく、「フル規格を待っていても進まない。まずは新幹線を導入したい」(大村市の男性会社員・65歳)との意見もあった。

 佐賀県民からは「九州全体の観光を考えるとフル規格の方が恩恵が大きい」(佐賀市の女性団体職員・67歳)、「関西圏からの直通運行のメリットを生かす」(大町町の自営業男性・49歳)と期待の声があったが、「佐賀が通過点になり恩恵は少ない」(佐賀市の男性団体職員・26歳)といった懸念も少なくなかった。

 「安全対策や騒音対策も確実にできる」(多久市の主婦・43歳)とフル規格を求める声のほか、「メリットがないのに佐賀県の負担が大きい」(江北町のパート女性・59歳)と「在来線のまま」を主張。「フリーゲージトレイン(FGT)の技術は画期的と思うので他県でも導入し普及してほしい」(佐賀市の男子学生・19歳)とFGT開発を待つ声もあった。

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