空席が目立った玄海原発の再稼働を巡る県民説明会=唐津市民会館

■参加200人足らず、質問制限に不満も

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働を巡り、県内5地区の先陣を切って唐津市で21日夜に開かれた県民説明会。再稼働への理解を求める国や九電に対し、参加者からは原発の安全性を懸念する意見が相次いだ。質問の時間や人数が制限されていたことに加え、参加者自体が200人足らずと少なかったため、「これじゃ不十分」という声も漏れた。

 原発に隣接する「準立地自治体」で開かれたものの、午後6時半の開会時間になっても会場は空席が目立った。1200人収容の会場を埋めたのは結局、192人(県発表)だった。

 説明会は国の3機関と九電が、原発の新規制基準や国のエネルギー計画、避難計画など多岐にわたるテーマを計90分間、駆け足で説明した。住民側には2度に分けて計50分の質疑応答の時間が設けられた。

 ただ、質問は1人1回、時間は1分間に限られた。参加者からは「そんなことは聞いていない」「幅広い意見を聞く場じゃないのか」と怒号が飛んだ。

 13人が質問し、安全性を疑問視する内容が目立った。「熊本のように震度7の地震が繰り返し起こっても機器は壊れないのか」「最終処分場のめども立っていないのに、なぜ再稼働させるのか」「事故が起きた場合の責任をどう考えているのか」などの意見が出た。

 東松浦郡玄海町から参加した小野政信さん(60)は終了後、「国、九電ともに説明の進め方や質問の答え方に誠実さが欠けていて、住民の不安に真剣に向き合っているとは思えない。原発の恩恵は感じているが、このままでは再稼働には賛成できない」と話した。

 唐津市の男性(74)は「反対を主張する人ばかりがいた印象が強い。ちゃんと説明を受ける雰囲気をつくってほしかった」と苦言を呈した。

 肥前町の田口常幸さん(65)は「九電の株主総会でも3分の質問は保障されているのに1分は短すぎ」と受け止め、「参加者が少なかったのは、県の周知不足もあるのではないか」と指摘した。

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