【説明者】資源エネルギー庁原子力立地・核燃料サイクル産業課長 覚道祟文氏

 福島第1原発事故以降、(第4次)エネルギー基本計画を閣議決定し、2015年7月に長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)を策定した。基本計画では、まずは安全性を大切にした上で、エネルギーの安定供給、経済効率性の向上、環境への適合を大原則に据えた。

 エネルギー源にはそれぞれ一長一短がある。どれか一つに頼っていくのは難しい。最適な形で組み合わせるベストミックスをつくることが重要になる。1次エネルギー源の供給状況は、もともと海外からの輸入が多い。その後、省エネ、再生可能エネルギー、原子力などの拡大で海外の化石燃料の依存度を下げてきたが、東日本大震災後に全国の原発が停止して火力でカバーするようになり、再び依存度は高まった。発電コストも高くなり、温室効果ガスの排出量も増えた。

 基本計画で原子力は、準国産のエネルギー源として「安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と位置付けている。こうした考えに基づき、立地自治体など関係者の理解と協力を得ながら、再稼働を進めている。

 各原発では使用済み核燃料が出るが、それを再処理して有効活用することが核燃料サイクルの意義だ。当面はプルサーマルになる。福井県の高速増殖炉もんじゅは廃炉になったが、その次の実証を含めて国としてしっかりと進めていく。

 玄海原発は再稼働すると、比較的短い時間で保管容量がひっ迫していくので、国も力を入れて対策を進めている。

 高レベル放射性廃棄物の最終処分については、取り組みが進んでいないことを反省し、国が前面に立って進めていく。処分場の科学的有望地を地図で示す作業を進めており、できるだけ早く公表したい。

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