【説明者】九州電力取締役(原子力推進統括) 山元春義氏▽九州電力玄海原子力発電所長 今村博信氏▽九州電力技術本部原子力土木建築部長 大坪武弘氏

 ハード、ソフト両面から安全対策を行い、地震と津波の想定を厳しく見直した。最大の地震動を620ガルに設定し、重要施設が機能喪失しないことを確認した。最大津波の高さは6メートルと評価し、海抜11メートルにある敷地は十分高くなっている。

 火山対策を強化し、定期的に火山活動のモニタリングを実施する。1秒当たり最大風速100メートルの竜巻を想定し、コンテナなどは重りで固定したほか、保管庫にポンプや発電機を収納した。森林火災に備えて防火帯を設置した。

 電源供給や冷却などに使用する可搬型設備については、多様化を図った上で複数台確保し、発電所構内に分散配置している。原子炉内の燃料の損傷や格納容器の破損を防止するため、冷却手段の多様化や水素濃度の低減対策を実施した。

 万が一の格納容器破損に備え、放水砲や水中カーテンを設置するなど、放射性物質の拡散を抑制する設備を配備した。重大事故時に着実に対応できるよう、固い岩盤に代替緊急時対策所を設け、今後は緊急時対策棟の整備も進める。

 重大事故時の対策要員として、休日や夜間を含め52人体制を複数班備えた。班ごとに訓練を繰り返している。

 使用済み核燃料は、計画的に青森県六ケ所村の再処理工場に搬出することを基本としている。貯蔵プールの能力を増強するため、核燃料同士の間隔を詰める「リラッキング」や乾式貯蔵施設について、技術的な調査・検討を行っている。

 地域との安全協定については、半径30キロ圏全ての自治体と締結している。県内17市町、福岡市、熊本県などの自治体とも、防災に関する協定や覚書を結んでいる。このほか、長期停止状態を踏まえた設備の総点検、熊本地震を反映した特別点検も実施する。

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