埼玉県所沢市は21日までに、2017年度からふるさと納税の寄付に対する返礼品の贈呈を取りやめることを決めた。市は「制度の趣旨から逸脱した自治体間競争から降り、事業のPRに力を入れていきたい」としている。市によると、自治体が返礼品を取りやめるケースは珍しい。

 ふるさと納税をめぐっては、寄付を集めるため、各自治体が高級食材など豪華な返礼品を用意する傾向が強まっている。換金しやすい商品券や家電を送るケースもあり、高市早苗総務相は14日の記者会見で是正策を検討する考えを示した。

 市は15年12月から返礼を始め、寄付額に応じてローストビーフや地元光学機器メーカーの望遠鏡などを用意。15年度の寄付は378件約3765万円と、14年度の11件485万円から急増した。

 しかし、市民が市外に寄付をしたことによる控除額が寄付を上回り、税収としては年間で約1億4千万円の「赤字」になったという。

 市の担当者は「現在は自治体によるお得な通販のようになっている。終わりのない競争から撤退し、市の政策に賛同する人を募っていきたい」と話している。【共同】

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