月末の金曜日に仕事を早く終える「プレミアムフライデー」開始を24日に控え、九州でも百貨店などの小売りや旅行業は消費拡大の好機と期待し、顧客を取り込もうと各社が知恵を絞っている。ただ雇用主として自社に導入しようとする動きは鈍い。業務に支障なく両立できる勤務制度の導入は難しいのが実情のようだ。

 九州と東京や沖縄を結ぶ路線を持つソラシドエア(宮崎市)は、24日出発の飛行機とホテルなどをセット予約した旅行者を対象に代金が1万円引きとなる電子クーポンを先着50枚配布中だ。担当者は「金曜午後から週末旅行にたつ『2・5日旅行』の新たな需要を取り込みたい」と期待する。

 各地の百貨店ではさまざまな催しを用意、集客に躍起だ。福岡市の岩田屋本店など4店舗は、当日の午後3時以降、料理教室や焼酎飲み比べなど体験型イベントを企画。大分市のトキハ本店や宮崎市の宮崎山形屋でも女性客獲得を狙い化粧直しサービスなどを行う。

 このほかファミリーレストランの「ロイヤルホスト」は当日夜限定の特別メニューを提供する。

 「率先して導入する。他の企業にも広がってほしい」。営業職など約20人が当日午後3時で業務を終えるという南薩観光(鹿児島県南九州市)の菊永正三社長はめりはりを持って働く好機になると強調。特別手当も支給する。

 しかし、こうした動きは限定的だ。JR九州は早く帰る工夫をするよう呼び掛けるが、早い帰宅が難しい部署も多い。福岡銀行などを傘下に持つふくおかフィナンシャルグループは「金曜の午後は営業店の業務が大変で、一律の対応は難しい」(広報担当者)として、特別な対応はしない。

 西日本シティ銀行の谷川浩道頭取は「定時退行日を月4回設定するなど働き方改革に既に着手している」と強調し、労働時間短縮には不断の取り組みが重要と指摘した。【共同】

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