九州電力玄海原発の再稼働に山口祥義佐賀県知事が同意した24日、半径30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に入る長崎県北部4市長は、隣県トップの判断に「コメントする立場にない」と口をそろえた。ただ再稼働反対を表明した市長からは「地元同意」範囲の拡大や、避難対策の拡充を指摘する声がやまない。

 「一貫して再稼働には反対だ」。白川博一壱岐市長は取材に淡々と語った。同市議会が同日、再稼働反対の意見書を可決したことを踏まえ「反対は市民の総意」と強調。国と九電に対し「市民が納得いく説明を」と注文した。

 友広郁洋松浦市長も「原子力災害のリスクは長期間、広範囲に及ぶ。市民の多くが安全性に不安を抱いている。100パーセントの安全を求めざるを得ない」と改めて反対を主張。「地元同意」の範囲をUPZ圏に拡大する法整備の必要性を訴えた。

 「なし崩し的に再稼働されては困る」とくぎを刺したのは黒田成彦平戸市長。避難対策を拡充するよう4市合同で県を通じ国に要望したことから「早い段階で前進を」と重ねて求めた。

 4市のうち唯一、再稼働への賛否を示していない朝長則男佐世保市長は、報道各社の質問に文書で回答。「避難計画を含め災害対策に終わりはない」と防災対策の充実、強化を進める考えを示した。【長崎新聞提供】

■長崎、福岡県知事コメント

中村法道・長崎県知事「課題解決4市と連携」

 佐賀県知事はさまざまな意見や状況を踏まえ、総合的に判断した。本県でも原発の安全性の確保や避難対策の充実、地域住民の理解促進などは重要な課題であり、(半径30キロ圏の)関係4市の要望を踏まえて国と九電に申し入れた。今後も関係自治体と連携しながら諸課題の解決に努めたい。

小川洋・福岡県知事「立地県の決断を尊重」

 安全性確保を大前提に当面、原発と向き合っていかなければならない。再稼働については糸島市長とも協議し、立地自治体の佐賀県知事の決断を尊重したいと考える。これからも安全性は国が責任を持って確保し、原子力防災対策を行う自治体をしっかり支援してもらいたい。

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