エマニュエル・マクロン氏(ゲッティ=共同)

 【パリ共同】フランス大統領選の第1回投票が23日、即日開票された。親欧州連合(EU)で超党派の市民運動「前進」を率いる中道系のエマニュエル・マクロン前経済相(39)が23・75%を得票し首位、EU離脱を訴える極右政党、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首(48)が21・53%の2位で、5月7日の決選投票進出を決めた。決選投票ではマクロン氏が優位な情勢。

 1958年からの第5共和制下で交互に政権を率いてきた中道・右派政党と左派、社会党の二大政党には歴史的な敗北となった。両党に属さない候補が大統領の座を争うのは初めてで、どちらが勝ってもフランス政治は新時代を迎える。

 FNの決選進出は、現党首の父ジャンマリ・ルペン前党首(88)が第1回投票で2位となり「ルペン・ショック」と呼ばれた2002年以来。現状に不満を持つ国民の極右支持が根強いことを印象付けた。

 フランスメディアが伝えた内務省の暫定最終結果によると、3位は中道・右派のフィヨン元首相で19・91%を得票。躍進も予測された極左系選挙連合のメランション候補が19・64%で4位となった。過半数を得票した候補がいないため、上位2人で決選投票を行う。投票率は約78%。

 EUからの離脱やテロ対策が主な争点で、主要4候補が大混戦を展開した。決選を想定した世論調査の支持率はマクロン氏が6割超、ルペン氏が4割弱となっている。

 マクロン氏は23日夜、支持者を前に「国粋主義者の脅威に直面している国民の大統領になる」と勝利に自信を示した。一方、ルペン氏は「野蛮なグローバル化」と戦うと決意を表明し「真の政権交代を成し遂げよう」と呼び掛けた。

 両氏は24日、決選投票への準備を本格化させた。フィヨン氏らが決選でマクロン氏支持を表明する中、ルペン氏も「包囲網」の切り崩しを狙う。また、ルペン氏の23日の得票は760万票以上に上った。自身が12年の前回大統領選の第1回投票で獲得した約640万票を超え、FN候補として最高を記録した。

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