「花金(はなきん)」なんて言葉は、若い人には通じないかもしれない。週休2日制が浸透したバブルの頃、次の日を気にせずに遊べるという意味で「花の金曜日」、略して花金と呼んでいた。平成版の花金「プレミアムフライデー」が始まる◆月末の金曜日、少し早めに仕事を終えて「ちょっと豊かな週末を」という趣旨だとか。何とかして個人消費を刺激したい政府や経済界のアイデアで、大手企業は相次いで退社時間を早めるという◆商戦にも力が入っているようだ。金曜の夜からチェックインできる温泉宿や、居酒屋のタイムサービス、紅茶の入れ方教室など、各業界が知恵を絞る。国会の日程も「国会職員たちが早く帰れるように」と配慮して決めたという◆どう過ごそうかと思いを巡らすのは楽しいが、いったいどれだけの人が午後3時に退社できるだろう。今や働く人の4割は非正規雇用が占める。パートやアルバイトにとっては勤務時間が短くなれば、その分収入が減ってしまうわけで「これは大企業の発想では」と少々ひっかかる◆とはいえ、せっかくだし、せめて定時には帰ろうか。周囲の目が気になる人は、バブルネタで人気のお笑いタレント平野ノラさんをお手本に。「じゃあ、きょうはケツカッチン(「次の予定が詰まっている」の意)なんで。バイビー」-。さすがに無理かな。(史)

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