ITベンチャー、リキッド(東京)がインドネシアで指紋認証による大規模な決済サービスの展開を始めることが22日、分かった。リキッドによると、数十万人規模での指紋認証の本格的な運用が実現すれば、世界で初めてだという。

 指紋認証による決済は、現金などを持ち歩かずに手ぶらで買い物ができる利点がある。

 リキッドは、現地で最大規模の複合企業集団サリム・グループと昨年11月に共同出資会社を設立した。グループの従業員約50万人を足掛かりに運用拡大を目指す。今月から利用者の指紋登録を始め、年内にグループ企業の店舗などに読み取り機を順次設置する。

 リキッドは、神奈川県湯河原町や福岡市などで指紋決済サービスを提供しているが、全体で数万人の小規模な展開にとどまっている。インドネシアで浸透すれば、日本でもサービスの評価が高まり環境の整備が加速する可能性がありそうだ。

 リキッドの指紋認証技術を使った決済サービスは、利用者が読み取り機で指紋を登録して、あらかじめ入金する。支払時は指紋で本人確認を行って購入額を残高から差し引く。センサーに指を置くと3秒以内に本人確認が終わる。他人と間違える確率は1兆分の1に抑えられているという。

 インドネシアは東南アジアで最大の人口を抱える。経済発展も著しく、リキッドは事業の成長が見込めると判断した。サリム・グループは食品、自動車の製造販売、コンビニなど多くの事業を展開し、インドネシア経済への影響力が大きい。

 リキッドの海外展開はスリランカ、フィリピンに続き3カ国目。【共同】

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