犯罪に巻き込まれた被害者とその家族を支援する条例を佐賀県内の7市4町が制定する方針を決めた。いずれも相談対応の役割や経済的支援を明記し、新年度からの施行を目指して定例議会に提案する。既に施行している1市6町を含め、佐賀、鳥栖の2市を除く県内18市町で条例が整備される見通しになった。

 制定する方針を決めたのは唐津、伊万里、武雄、鹿島、多久、小城、神埼の7市と吉野ケ里、有田、江北、白石の4町。

 小城市は22日開会の定例議会で犯罪被害者支援条例案を提出した。支援や関係機関との連携を市の責務と定め、相談などの総合窓口の設置や最大30万円の見舞金の支給、生活支援を盛り込む。別の市町の条例案も同様の内容になっている。

 条例は昨年4月に施行した嬉野市を皮切りに制定の動きが広がり、民間支援団体から要望を受けた県も2月定例議会に条例案を提出している。見舞金を支給したくても被害状況を確認できないとして二の足を踏む自治体があったが、県警が被害者らの同意に基づいて必要な情報を自治体に提供するようになり、制定を後押ししている。

 未定の佐賀市は「中身が伴う条例にするため、関係課との調整を続けている」、鳥栖市は「検討中で、関係機関との協議を進めている」と話している。

 九州・沖縄の犯罪被害者らでつくる「みどりの風」の廣瀬小百合代表(66)=鳥栖市=は「どの自治体にも条例ができ、相談体制が整備されるのは大きな一歩。実効的なサポートにつながるように被害者の意見を反映し、相談に対応する職員も理解を深めてほしい」と話す。

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