イノシシ被害防止対策などについての発表が行われたシンポジウム=嬉野市社会文化会館「リバティ」

 「中山間の人と農地を考える」と題したシンポジウムが10日、嬉野市で開かれた。同市や隣接の鹿島市などから約500人が参加。農家の高齢化や担い手の減少、農作物の鳥獣被害など、中山間地の農業が直面する課題の解決に向けて意見を出し合った。

 鹿島市、嬉野市、藤津郡太良町の各担当者が、イノシシ侵入防止対策として電気牧柵やワイヤメッシュの設置、狩猟免許取得を助成していることなどを報告。カラスが生息しづらい環境にするために、鷹匠(たかじょう)と委託契約を結んで対応している取り組みも紹介された。

 講演では、県の担当者がイノシシの特性を説明し、被害防止対策については集落全体で取り組むよう強調した。集落の農地を維持する一つの手段として、農家の所得を補償する直接支払制度を紹介した。

 参加者からは鳥獣被害に関する質問が集中した。「イノシシの数を減らすために、生活できるレベルまで報奨金を増やす必要があるのでは」「猟友会の高齢化対策が必要」といった意見も出た。

 藤津地区の農地の約5割は中山間地に位置する。将来にわたって集落や農地を保全する機運を高めようと、関係市町やJA、農林事務所などが企画した。会場では、メーカー各社による中山間地向けの農業機械の展示もあった。

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