嘉瀬川ダムの貯水率が下がり、堤防から離れた場所では水没していた橋や道路が現れている=佐賀市富士町

 佐賀県内最大規模の嘉瀬川ダム(佐賀市富士町)の貯水率が、少雨の影響によって18日現在で40.3%となり、2012年4月の運用開始以降で最低となっている。今後も貯水が回復する見通しが立たず、利水者や関係機関は18日、初めて農業用水や工業用水、水道水の自主節水に乗り出すことを決めた。

 国土交通省武雄河川事務所によると、嘉瀬川流域の降雨量は5月以降、九州北部豪雨などがあったものの、平年の6割程度にとどまっている。貯水率はこれまで最も低かった50%(13年)を8月に下回り、ダムの水位も平年の夏場より10メートル程度下がった。堤防から約3キロ離れた場所では水没していた道路や橋などが現れている。

 貯水率低下を受け、佐賀土地改良区など利水者や関係自治体、河川管理者で構成する「嘉瀬川水系渇水調整協議会」は18日に佐賀市で会合を開いた。約50人が出席し、貯水率が40%を下回った段階で取水の10~20%の自主節水に努めることで合意した。

 深刻な渇水だった1994年と比較すると、今年5月からの降水量は2倍近く多い。武雄河川事務所は「貯水率が回復するには雨に頼るしかないが、今回の自主節水は社会生活や農業、企業活動に支障のない範囲」と説明している。

 県は21日に渇水対策連絡会を開いて嘉瀬川ダムの状況の情報共有を図る。農業用水を供給する白石平野などで、これまで農作物への影響は出ていないという。県営13ダムの平均貯水率は85.9%(11日現在)となっている。

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