建屋増設に伴い、進出協定を結んだ日本タングステンの後藤信志社長(左)と松田一也基山町長=基山町役場

 日本タングステン(後藤信志社長、福岡市)が三養基郡基山町園部の基山工場を増設する。20億円を投資し、新たに開発した半導体製造装置用部材の量産と、主力商品の回転式切断機具の増産体制を整備する。今月着工し、来年4月の生産開始を予定している。

 既存施設に隣接する形で、平屋建ての建屋(4079平方メートル)を設け、半導体製造装置用部材と主力商品「NTダイカッター」の製造スペースを半分ずつ設ける。建物に11億円、設備に9億円を投資する。売上高は2018年度に14億4千万円、20年度に30億円を見込む。21年度までに14人(うち正社員9人)を地元から新たに雇用する。

 半導体製造装置用部材は産業技術総合研究所と共同開発し、従来の約30倍の耐久性があるという。次期主力商品として、主工場の基山に製造設備を設ける。

 超硬合金製のNTダイカッターは紙おむつなどを製造する際に用い、同社は世界で約30%のシェアを誇る。中国やアフリカなどでサニタリー用品市場の拡大が見込めることなどから、生産能力を倍増させる。

 18日には基山町役場で進出協定の締結式があった。後藤社長は「創業地の佐賀で新たなステップを踏めるのは感慨深い。製造するのは現在と将来の主力商品。この基山の地から世界一のものを送り出したい」と抱負を述べた。松田一也基山町長は「若者が地域に残り、羽ばたいていく受け皿として期待している」と歓迎した。

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