農家から拠出金を集めて国内外での農産物の販売促進に充てる「チェックオフ制度」の導入に向け、養豚業界が2016年度内に推進母体となる協議会を設立することが22日、分かった。拠出金の水準や使途などの詳細を詰めた上で、農家の同意集めを進める。制度の開始時期などは未定だが、導入に向けた取り組みが具体化するのは初めて。

 山本有二農相が22日の衆院予算委員会の分科会で明らかにした。ただ実施に向けたハードルは高く、生産者の同意を集められるかが課題となる。

 チェックオフ制度は政府の環太平洋連携協定(TPP)対策に盛り込まれた新たな施策で、農家から集めたお金を国内の販売や輸出の促進、調査研究などに充てることになっている。制度の公平性を確保するため拠出金は全ての生産者から強制徴収される方向で、拒否した場合は罰則が適用される可能性もある。要望する業界が生産者の75%以上から同意を得なければ実施されない。

 制度導入の是非は業界ごとに検討する。養豚業界では日本養豚協会を中心とした生産者団体が3月下旬に協議会を設立する方向で調整している。全国の養豚農家の意見も踏まえながら制度の詳細を詰め、幅広く同意を得たい考えだ。必要な同意が集まれば政府による法制化を経て実施される。

 海外でも導入事例はあるが、合意形成に時間がかかるケースも多く、米国の豚肉業界では18年、カナダの豚肉業界は7~8年を要している。今後、日本養豚協会が中心となって拠出金の水準や使途などを詰めるが、幅広い理解を得られるような制度設計をできるかが焦点となりそうだ。【共同】

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