佐賀県立学校で生徒がいじめの疑いで不登校になった重大事態への対応を審理してきた県いじめ問題対策委員会は23日、県教育委員会に答申した。「いじめは確認できなかったが、疑いがなかったとは言えない」と判断し、再発防止策を示した。

 委員長の高尾兼利西九州大学教授は「生徒の嫌な思いはあったが、思いを構成する事実が確認できなかった。学校復帰を第一に、生徒への聞き取りも最小限にとどめた」と説明した。答申では、さらなる調査は必要ないと判断する一方、生徒への見守りやカウンセリングの継続を求めた。

 同様の事案の発生を防ぐため、教職員が連携して児童生徒への早期対応に組織的に取り組むことや、聞き取りの際は安心して話ができる配慮を促した。答申書を受け取った県教委の山口光之危機管理・広報総括監は「真摯(しんし)に受け止め、いじめ問題対策のさらなる推進につなげたい」と話した。

 県教委によると、生徒は昨年11月に欠席日数が30日達していじめ防止対策推進法に基づく重大事態となり、学識経験者らでつくる問題対策委で審理していた。県立学校の重大事態は3件目で、学校名や生徒の性別、事案の内容などは公表していない。

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