在沖縄米軍オスプレイが不時着を試み、名護市沖で大破した事故から1週間足らずの19日、米軍がオスプレイの飛行を全面再開させた。佐賀空港への自衛隊機配備計画が持ち上がっている佐賀県内からは「唐突だ」との声が上がり、説明不十分なままでの再開を疑問視する指摘も相次いだ。

 「(事故原因の検証など)もう少し整理した上で(飛行再開)と思っていたので早急な感がぬぐえない」。11月議会の本会議後、記者団に対応した佐賀県の山口祥義知事は率直な受け止めをこう表現した。

 「説明責任が果たされたと考えていないので佐賀県としても唐突だ」と指摘。「こうした問題は信頼関係が重要。今回は沖縄県民が不安に思っているので、しっかりと寄り添った対応が必要ではないか」と米軍や防衛省に苦言を呈した。

 夕方には九州防衛局が佐賀県庁を訪れ、飛行再開の経緯を説明。対応した県の古賀英敏企画課長は「意味が分からないところもある」とし、大破事故と同日に米軍普天間飛行場(宜野湾市)で胴体着陸したオスプレイの事故原因が不明な点を挙げ「疑問点があれば問い合わせたい」と語った。

 佐賀市の秀島敏行市長は「地元の気持ちを考えると、少し早いんじゃないか。地元への配慮が必要だと思う」と疑問を投げ掛けた。米軍に対しては、「海洋汚染などがどうなっているのか、きちんと報告してほしい。まずい部分は報告しないではなく、すべてを明らかにしてほしい」と求めた。オスプレイにも「機体の安全性が問われる形になった。大きな心配の種の一つになる」と懸念を示した。

 配備計画地の地権者が所属する県有明海漁協の徳永重昭組合長は「飛行再開自体にどうこう言える立場にない」とした上で、「安全性や事故対応への説明をしっかりと求めていく」と話すにとどめた。

=オスプレイ配備の先に=

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