21年前の阪神大震災の年、イチローらプロ野球のオリックスが「がんばろう神戸」を合言葉に快進撃し、リーグ制覇を果たした。今年の夏の甲子園は熊本県代表の秀岳館高校が大会を盛り上げた。惜しくもベスト4で敗れたものの、球児たちのあきらめない姿は熊本地震の被災地にとって励みとなっただろう◆地震から4カ月が過ぎ、犠牲者49人の初盆を迎えた。「初めは悪い夢を見ていて、娘がひょっこり帰ってくるんじゃないかと。でも仏壇に遺影と遺骨がある。苦しくて、悲しくて、泣くしかなかった」。地元紙の熊本日日新聞には自宅倒壊で28歳の長女を失った益城町の夫妻の声が紹介されている◆4カ月は「過去」ではない。阿蘇大橋の崩落で男子大学生1人が行方不明だったが、今月中旬、遺体が見つかった。父親は「やっと連れて帰れます」と語った。葬儀はきょう予定されている。長く止まっていた時間がようやく動き出す◆復興事業は進むが、仮設住宅がすべて完成したわけではない。今も避難所で暮らす人もいる。寸断された道路網の復旧も時間がかかりそうだ。何よりも余震は今も続き、そのたびにあの日の恐怖を思い出す人も多いだろう◆例年以上の集中豪雨や猛暑で被災地の試練は続くが、なんとか乗り切ってほしい。「がんばろう熊本」。みんなが応援を続けている。(日)

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