光と影のコントラストを効果的に使った絵画について語る吉住教授=佐賀県立美術館ホール

 佐賀市の佐賀県立美術館で開催中の「バロックの巨匠たち」展に関連した特別講演会が24日、美術館ホールであった。約200人が聴講し、佐賀大芸術地域デザイン学部教授でイタリア美術史に詳しい吉住磨子さんが、バロック時代の絵画の特徴や歴史的背景を語った。

 吉住教授は、ルネサンスからバロックまでの建築物や、展覧会に出品されている絵画をスクリーンに映し出しながら解説した。「16世紀半ばごろの美術は解釈が難しくなった」といい、トレント公会議で、人の心をつかむため、感情移入しやすい写実的な絵を描くよう決められたことを語った。

 バロック時代に代表される画家カラヴァッジョらが、影を使い、目に見えない光を表現するようになり、「影や闇はネガティブなものとして捉えられているが、効果的に画中に取り入れた」と説明した。

 展示中のレンブラントの「襞襟(ひだえり)を着けた女性の肖像」にも触れ、「繊細なひだ襟の描写は、光が当たり、白がいろいろな階調を持って見える。コスチューム、髪、背景の黒も異なるように見え、黒の可能性を拡大させた作品」と述べた。

 30日は午後8時まで開館時間を延長し、午後6時からは洋画家・金子剛さんのギャラリートークもある。

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