脱原発を訴える旅で、唐津市を訪れた李教授(右)と、一緒に行進する市民ら=唐津市朝日町

■広島から長崎へ、唐津入り

 脱原発を訴えながら26カ国1万1千キロ踏破を目指す韓国の大学教授李元栄(リウォンヨン)氏(59)が23日、唐津市に入った。九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)で再稼働の準備が進む中、「原発事故は日本だけの問題ではない」と主張し行進した。24、25日で伊万里市、有田町へ進み、長崎に移る。

 李氏は韓国南西部にある華城市の水原(スウォン)大学で都市計画を教えている。

 旅のきっかけは2011年の東京電力福島第1原発事故で「韓国でも衝撃は大きかった。原発事故に国境はないのに、事故に対処する国際的な組織がない」と指摘する。組織設立と脱原発の流れをつくりたいと、今年5月にソウルを出発した。広島県から長崎県までを約1カ月かけて歩くルートで佐賀県を訪れた。

 韓国の文在寅大統領が19日に原発の新設計画を白紙化し脱原発宣言したことに触れ、「3・11以降、政治家の原発問題への関心が強くなった」と言い、5月の大統領選で「5人の立候補者全員が脱原発を公約に掲げた」と背景を説明した。

 李氏は日本に関し「世界で唯一、原爆被害に遭い、福島原発事故も経験した。なのに大きな運動の起こりを感じない」と語り、「日本の技術力を廃炉産業に生かせば、世界で大きな役割を担えるはずなのに」と残念がった。約2年かけ東南アジアやインド、欧州を巡る。

このエントリーをはてなブックマークに追加