1967(昭和42)年に出版された県酒造史の発刊披露会。大勢の関係者が祝った=佐賀市与賀町の旧酒造会館(県酒造組合提供)

1962(昭和37)年に建設された旧酒造会館。27日から解体工事が始まる=佐賀市与賀町

 佐賀県酒造組合(古賀釀治会長)の事務所として利用されてきた佐賀市与賀町の酒造会館が、建物の老朽化を理由に同市駅南本町に移転した。多くの組合員らが通った旧会館は27日から解体工事が始まる。

 旧会館は1962(昭和37)年、組合員の出資により同市与賀町の佐賀城堀端に建てられた。鉄筋コンクリート3階建てで、延べ床面積約820平方メートル。当時は周辺に建物が少なく、窓が大きく近代的なデザインで注目を集めたという。

 1階に会議室や研究室、和室を備え、組合員同士の交流や学びの場に利用された。2階はテナントとして貸し出し、3階の大広間では利き酒などのイベントをはじめ、蔵元関係者の披露宴会場として使われたこともあるという。

 近年は雨漏りなど老朽化が進み、今年に入って移転を決めた。跡地は民間業者に売却される予定で、解体を前に遠方から組合員が駆け付けて写真に収めたり、組合主催で「お別れ会」を開いたりして最後の思い出を刻んでいる。

 県酒造組合の大坪浩明事務局長は「寄せられるのは惜しむ声よりも前に進もうという声ばかり。新しい時代に向けてより一層、佐賀の日本酒を盛り上げていきたい」と組合員の思いを代弁した。

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