佐賀空港へのオスプレイ配備計画について地権者を対象に開かれた説明会=佐賀市川副町の佐賀県有明海漁協南川副支所

 佐賀空港へのオスプレイ配備計画を巡り、防衛省による地権者説明会が始まった26日、説明を受けた県有明海漁協南川副支所の運営委員長は反対の立場を貫くことを明言した。防衛省側は「不退転の決意」で臨むことを強調したものの、地権者の多くが所属する同支所が反対の態度を改めて明確にしたことで、計画の進展は見通せない状況となっている。

 「支所としては運営委員会で反対を決めている。条件闘争もない。反対が大前提だ」。1時間半の予定を30分過ぎて終了した非公開の説明会。田中浩人運営委員長は、報道陣に今後の対応を聞かれ、明言した。

 真っ先に上げた理由は、「自衛隊と共用する考えはない」とする公害防止協定だった。支所側は資料の該当部分を赤枠で囲み、全出席者に配った。ノリ漁への悪影響や12月に沖縄で起こったオスプレイの大破事故にも触れ「ひょっとして落ちたらという懸念がある」と語った。

 反対一色のように映るものの、防衛省側が得た印象は異なる。川嶋局長は「賛成の方も、反対の方もいらっしゃると思っている」。両手を前で組んだ姿勢を変えることなく、淡々と続けた。「防衛上の必要に基づき、不退転の決意で進めている。このような(説明の)チャンスを得てうれしい」と語り、今後も理解を求めていくとした。

 地権者には濃淡がある。

 参加した親子3代でノリ漁業を営む男性(72)は「説明会では10人以上が質問し、反対の声が上がった。防衛も大事だが、生活の基盤であるノリ養殖が失われる」と危惧する。

 午後は、ノリ漁業者以外の地権者に説明した。出席した地元の男性(73)は「もし自衛隊の配備計画を容認したら、米軍も来る不安がある。筑後大堰(ぜき)や諫早湾干拓事業の対応を見ていても、国の言うことは信用できない」と否定的だ。別の男性(80)は「(計画について)いいか悪いかを言えばけんかになる。どちらを選んでも、選択が正しかったと言えるのは将来になってから」。

 説明会に同席した佐賀県の落合裕二政策部長は「反対の声が多く、厳しいという印象」としつつ、「説明を聞きたいという意見もあり、開催されて良かったのではないか」と語った。

=オスプレイ配備の先に=

このエントリーをはてなブックマークに追加