酒器や皿など工夫を凝らした作品を展示する大城あかりさん(左)、前野美祝さん(中央)、矢野李奈さん=有田町の聡窯

 県立有田窯業大学校の学生と卒業生4人が、有田陶器市期間中の5月3~5日に、有田町のJR上有田駅前で作品を展示販売する。授業や勤務を終えて制作に取りかかり、時には深夜まで作業を続けた。「作家の卵」たちは「多くの人に見てもらい、評価を聞きたい」と、準備を進めている。

 窯業大の学生や卒業生が、校外で作品を発表する場が少ないことから、同校で3月まで非常勤講師を務めた有田町の陶芸家、辻聡彦(としひこ)さん(51)が企画。学生らに参加を呼び掛け、工房を開放した。

 4人はいずれも20代で、学生2人と社会人2人。辻さんが取り組むJR上有田駅を中心にした町おこし活動などにも協力している。

 作品は皿や酒器など約200点を並べる。それぞれ彫りを入れたり、魚や花などを描くなど個性的な作品がそろう。彫りを入れて釉(ゆう)薬を流し込むなど、さまざまな技法にも挑戦し、本焼成の直前には辻さんの工房で連日遅くまで制作に取り組んだ。

 25日夜に窯上げしたばかりの作品と対面した前野美祝(みのり)さん(21)=有田窯業大3年=と大城(おおぎ)あかりさん(21)=同4年=は「校外での展示も販売も初めて。感想を聞いて今後の作品に生かしたい」と、デビューの日を楽しみにしている。

 4人の作業を見守った辻さんは、窯業大学校が2年後に30年を超える歴史に幕を下ろすことに触れながら「20代で自分の作品を世に問うことは得がたい経験になる。これからも若い世代の発表の場をつくっていきたい」と話す。

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