新年度当初予算案が否決され、神妙な表情の武広勇平上峰町長(中央)=上峰町議場

■町長選前、執行めど立たず

 三養基郡上峰町議会(寺崎太彦議長、10人)は定例議会最終日の24日、総額109億2669万円の2017年度一般会計当初予算案を賛成少数で否決した。新年度から小中学校の給食費を無料化する1年分の経費4200万円に対し異議が相次いだ。予算特別委員会では可決していたが賛否が逆転した。町長選告示を3月7日に控える中、新年度予算執行のめどが立たない異例の事態となり、執行部は早急な対応を迫られている。

 12月議会に続く予算否決に武広勇平町長は「言葉にならない。ただ残念。早急に臨時議会をお願いしていきたい」と消沈した様子で、給食費を削減した再提案を検討すると語った。寺崎議長は「行政から要望があれば、臨時会を開く準備を進めたい」と話す。

 討論では賛成、反対で3人ずつが登壇した。反対派は「骨格予算にもかかわらず、新規の政策予算を計上するのはおかしい」「議会との綿密な協議が不十分」「完全無料化でなく段階的に実施すべき」と指摘した。賛成派は「給食費無料化実現を求める署名も多く集まっている」「子育て支援の一環としてぜひやるべき」と主張した。採決の結果、賛成4、反対5だった。

 学校給食費の無料化については、昨年12月議会で1~3月分の予算1100万円を計上した補正予算案が否決された。町長選前で骨格となる当初予算案に改めて4月から1年分の予算4200万円を組んでいた。小中学生がいる家庭を対象に約880人を見込む。

 当初予算案には職員の給与や負担金、各施設の維持管理費など義務的経費も含まれる。給食調理などの委託業務は通常3月中に契約するが、予算の裏付けがない状態では進めることができない。町財政課は「新年度の20日前までの予算提出と旧年度中の議決が地方自治法で義務付けられている。何が何でも予算を通さないといけない」と危機感をあらわにした。

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