和解協議後、「われわれの要望をかろうじて受け入れていただいた」と長崎地裁の対応を評価する馬奈木昭雄弁護団長=長崎市の長崎地裁前

 開門を含めた議論もする余地があるか検討を-。開門に反対する営農者側に対し、長崎地裁が投げ掛けた24日の和解協議。開門を求める漁業者側の要望を、地裁が初めてくみ取った提案だったが、営農者側は拒否する意向をすぐさま伝え、漁業者側の期待はむなしく散った。

 和解協議後、開門派の馬奈木昭雄弁護団長は「基金案だけを協議するのであれば応じられないが、本来最初からやるべき話。80点」と地裁の提案を一定評価した。漁業者の大鋸武浩さん(47)=藤津郡太良町=は「これまでは、こちら側が一方的に譲歩させられた形だった。基金案と開門の両方を議論すれば、お互いに譲歩の余地も出るだろう」と歓迎した。

 一方、地裁の提案をその場では断らず、持ち帰って検討することになった開門阻止派。和解協議後の会見で、山下俊夫弁護団長は「裁判所に敬意を表した」と理由を説明し、「ただし、開門を前提とする協議を(基金案と)並行して行うことはあり得ず、最終的には断ることになるだろう」と述べた。この後、弁護団は地裁に「開門を前提とした協議を行うことには、応じられない」とする意見書を提出した。

 漁業者側は昨年1月から続いている和解協議で、開門しない前提での話し合いに応じてきた。意見書の提出を知った大鋸さんは「拒否するのは予想していたが、結論を出すまでの時間があまりに短く、真剣に考えてくれていない印象だ。駄目なものは駄目という感情論でなく、開門がなぜ駄目なのかそれなりの理由を聞きたかった」と残念がった。

このエントリーをはてなブックマークに追加