玄海原発の再稼働同意を決議した玄海町議会原子力対策特別委員会。質疑で岩下孝嗣委員長と、反対する藤浦〓議員(右)が言い争いする一幕もあった=東松浦郡玄海町

 全炉停止から5年2カ月。九州電力玄海原発の再稼働へ向け、地元同意の最初の一歩が踏み出された。24日、東松浦郡玄海町で全町議でつくる原子力対策特別委員会が採決し、賛成9、反対1で再稼働を容認。傍聴者から非難の声も飛んだが、早期再稼働を求める岸本英雄町長を圧倒的多数で後押しする形になった。

 9日に国の3機関の説明を受け、この日は九電が安全対策を再度説明した。議員からは「資源のない日本は今のところ原発に頼らざるを得ない」(中山昭和議員)、「安全対策は何ら問題ない。心配はヒューマンエラー」(上田利治議長)と容認意見が続いた。

 一人反対した共産党の藤浦〓議員と岩下孝嗣委員長が言い争う一幕もあった。建設のめどが立たない最終処分場を引き合いに質問すると、委員長が「きょうは玄海原発3、4号機の議論。最終処分場は関係あるんですか」と逆質問。藤浦議員が「一番大事な問題でしょうもん」と食い下がるも、「答弁の必要はありません」と打ち切った。

 開会から1時間50分後、質疑が終わると、委員長は「安全対策の議論は尽くされた」として採決。傍聴席から「事故があったら責任取り切るか」とヤジが飛ぶ中、再び原発と共存していく地元の意思を示した。

 閉会後、岩下委員長は「福島みたいな事故が起きると1割でも思うなら私は賛成しない。うちでは起こりえない。絶対とは言えないが、99・9パーセントの安全性がある」と淡々と語った。

 次は岸本町長が判断を下す。傍聴していた脱原発団体の石丸初美代表(65)=佐賀市=は「この町議会に私たちの命が任されているという憤りをどこにぶつけたらいいのか。町長は玄海町じゃない人の声も聞いて、慎重に判断してほしい」と憤った。

※〓は「浩」の三水編が日偏

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