約100人が参加した西九州大学認知症予防推進プログラムのキックオフシンポジウム=佐賀市のマリターレ創世

 私立大学の独自色ある研究を支援する国事業に選ばれた、西九州大学の認知症予防推進プログラムのキックオフシンポジウムが23日、佐賀市のマリターレ創世であった。九州保健福祉大学の小川敬之教授が講演し、認知症患者を取り巻く現状や課題、患者を地域で包み込むための社会資源づくりなどについて話した。

 小川教授は宮崎県諸塚村の、しゃもじ作りを通した認知症患者支援を紹介した。わずかでもお金を稼ぐことで社会とつながっている感覚が得られ、症状が軽くなった事例を示し、「既成概念にとらわれず、地域課題に挑戦することが大事」と語った。

 西九州大学は県内の高齢者を対象に運動習慣定着などの認知症予防推進プログラムに取り組んでいる。研究活動は文部科学省が昨年度から始めた、独自色ある全学的な研究を重点支援する「私立大学研究ブランディング事業」に選ばれ、2020年度までの5年間で認知症の早期発見、ボランティア養成などに取り組む。講演会は行政職員や医療関係者に研究活動の周知を図ろうと開き、県内外から約100人が参加した。

 西九州大学の井本浩之副学長は「プログラムを通して、県の社会保障費削減や地域コミュニティー再生に貢献できれば」と話した。

このエントリーをはてなブックマークに追加