春から初夏にかけ佐賀平野では、川の神をまつる川祭りがあり、「ひゃあらんさん祭り」ともいわれる。「ひゃあらん」とは方言で「入らぬ」という意味。水難防止を祈願する◆佐賀市川副町東南里の八幡神社の俗称は「ひゃあらんさん」。言い伝えでは8世紀に襲った大洪水で、この地の大クスに木片が流れついた。それにつかまり多くが溺れずにすんだため、木片で地元民が八幡の神像を彫って社を建てたのが始まりという◆筆者も幼い頃、4月の祭礼に行くのが楽しみだった。半世紀前のことで、近在から人が集い、露店が出て芝居がかかった。もう昔日のにぎわいはないが、神事が続いている。そういえば最近、首に小さなヒョウタンのお守りをひもで付けている子どもを見かけなくなった。水難封じになるのはヒョウタンが浮くからだろうか◆日赤県支部は今、学校で水上安全法講習会を開いている。先日は佐賀市の勧興小で着衣水泳訓練を行い、川に落ちたら「浮いて待つ」ことを子どもたちに教えていた。通報し助けが来るまでの7、8分を待つ◆人間の体は浮くようにできており、空気を吸って力を抜く。ランドセルや靴、水筒も浮具になるそうだ。もがくほど沈んでしまうので、肝心なのは慌てないこと。子どもが川のそばで遊んでいたら「危ないよ」と声を掛け見守りたい。(章)

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