チームメートに胴上げされ、笑顔を見せる鳥栖MF鎌田大地選手=鳥栖市のベストアメニティスタジアム

■ラストマッチ終え誓い

 若き司令塔の巣立ちを万雷の拍手が祝福した。鳥栖市で25日にあったサッカー・J1のサガン鳥栖対浦和レッズ戦は、ドイツの古豪・フランクフルトへの完全移籍が決まった鎌田大地選手(20)のラストマッチ。1万7913人が来場し、前途を祝して「世界で輝け 鳥栖の大地!」の横断幕も掲げられた。

 鎌田選手は、持ち前の技術力と鳥栖で培った走力を生かして躍動した。後半20分にコーナーキックから先制点をアシストすると、スタジアムの興奮は最高潮に達した。45分には同期の福田晃斗選手がゴールを決め、白星をもぎ取った。

 観戦した会社員小柳寿一さん(50)=小城市=は「Jリーグの『お荷物』と呼ばれていたチームから欧州に挑戦する選手が出るなんて」と感慨深げ。鎌田選手の背番号7をかたどったグッズで応援した会社員の香田美栄子さん=佐賀市=と向井恵梨奈さん=福岡市=は「最後に勝つなんてすごい」と声を弾ませた。

 セレモニーでは、高卒ルーキーとして加入してからの軌跡をたどるビデオが流され、鎌田選手の妻と両親が花束を贈った。

 鎌田選手はサポーターの前に立ち、「高校時代、僕に唯一、声をかけてくれたのがサガン鳥栖」と振り返った。そして「森下(仁志)監督がクソガキだった僕の面倒を見てくれて、マッシモ監督のおかげで無かった部分が補えたから、海外に挑戦できる。このチームじゃなかったら今の僕はない」と続けると、「ダイチ」コールが湧き起こった。

 「日本代表に入り、(欧州)チャンピオンズリーグで優勝するようなチームにも入る。僕が活躍することで、サガン鳥栖という名前を世界に広めたい」と鎌田選手。鳥栖での日々を糧に飛躍を誓った。

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