名品を集めた「色鍋島の逸品」展。「色絵宝尽し文皿」(17世紀後期)を持つ人間国宝の十四代今泉今右衛門さん=有田町赤絵町の今右衛門古陶磁美術館

作品の背後に鏡を置いているので、裏面の文様も楽しめる。作品は「染付雲文変形皿」

 有田焼創業400年を記念し、色絵磁器「色鍋島」の逸品を厳選した収蔵品展が、有田町赤絵町の今右衛門古陶磁美術館で開かれている。最高級の材料を使い、技術の粋を集めて作られた「色鍋島」の魅力を伝えている。12月25日まで。

 色鍋島は江戸時代、佐賀鍋島藩の藩窯大川内窯で将軍家や諸大名・公家への献上品・贈答品として生産された。江戸期の大名文化を背景に精巧な技術、斬新な意匠、高い品格と風格を兼ね備える。収蔵品展では、近年購入した「色絵浪二(なみに)紅葉文変形皿」など初公開の色鍋島3点を含む85件91点が並ぶ。

 中でも「色絵宝尽し文八角皿」は最も華やかで洗練された色使いを見せる。八角皿以外にも宝尽し文を配した丸皿や小皿もある。

 ほかに、墨はじきの技法で雲を主文様として描いた「染付雲文変形皿」や、古九谷様式の影響を受け、陽刻を施した「色絵竜胆文変形皿」など見応えある優品が並ぶ。

 作品の背面に鏡を置き、裏面の文様も楽しめる。見込(みこみ)までびっしりと精緻に文様を描くのが色鍋島の特徴だが、裏面は逆に呉須(ごす)の濃(だ)みがはみ出したり、線が揺らぐなどおおらかな筆味を見せる作品もある。

 人間国宝で同館館長の十四代今泉今右衛門さんは「有田焼創業400年に合わせたメイン企画。有田の陶工たちのものづくりへの息吹が伝わってくる作品を集めた」と話している。

 月曜休館(祝日の場合は翌日)。観覧料は一般500円、高校生以下無料。

このエントリーをはてなブックマークに追加