短文投稿サイトのツイッタージャパンが先月末、米アップルのiPhone(アイフォーン)向けアプリの利用年齢対象を4歳以上から17歳以上に引き上げたと明らかにした。若い利用者を有害情報から守るためという。

 先日は警察庁の統計が報道された。昨年1年間にインターネットのコミュニティーサイトを利用して児童買春などの犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは1736人で、統計を取り始めた2008年以降最多になった。

 こうしたネット絡みの規制や統計が公表されるたび、子どもたちにスマートフォンなどを与えるべきではないという声が再燃するが、ICT(情報通信技術)が生活に密接に関わり、電子端末が普及している現在、子どもたちをネットから完全に遮断するのは不可能だ。利用時間の制限やルールづくりで対応するのが現実的だ。

 利用時間の制限は、海外では一般的だ。「No Screen Policy(ノー・スクリーン・ポリシー)」と呼ばれ、夜になったらスクリーン(テレビ、ゲーム、パソコン、スマホ)を禁止して読書や音楽鑑賞、家族団らんの時間に充てる。

 アップルの故スティーブ・ジョブズが、ジャーナリストから「あなたのお子さんもiPad(アイパッド)が大好きですよね」と聞かれ「うちの子どもはまだ使っていないんだ。うちの家庭ではテクノロジーの使用を制限しているからね」と答えたのは有名な話だ。

 利用を制限することで、子どもたちの社交スキルが瞬く間に向上したとの効果も報告されている。佐賀県内でもこうした取り組みは行われている。昨年からは小城市三日月町で、本年度は佐賀市で、夜のスマホ利用を制限する試みがなされている。

 制限をかける一方で、ICTの利活用促進も表裏一体の課題である。あらゆるモノがネットにつながる時代なのに、日本はこの分野で世界に後れを取っている。

 若いうちからICTに触れることが大切だが、国立青少年教育振興機構が3月に公表した日米中韓4カ国の高校生を対象にした勉強・生活意識調査結果で、日本はICT活用が最低だった。

 調査は昨年9~11月、日本約2千人、米国約1500人、中国約2500人、韓国1800人を対象に実施。ICTの活用に関し、「プレゼンテーションソフトを使う」と答えたのは米国74・5%、韓国64・1%、中国32・3%に対し、日本は11・1%で大きく水をあけられた。文章・表計算ソフト使用、ウェブサイト作成も、日本は4カ国中最低だった。

 何事も大事なのはバランスだ。まずは家庭で利用時間を定めるなどして、ICTと賢く向き合いたい。(森本貴彦)

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