各部門の年間賞表彰などを行った読者文芸大会=佐賀天神の佐賀新聞社

読者文芸大会で講演する富田紘次・鍋島報效会学芸員

 第40回佐賀新聞読者文芸大会が25日、佐賀市の佐賀新聞社であった。本紙読者文芸欄に短歌・俳句・川柳・詩を投稿する文芸愛好家と選者ら約150人が参加。持ち寄った作品を相互評価し合うなど、文学を通じて親睦を深めた。

 佐賀新聞社の丸田康循生活文化部長が「文芸には人生の哀歓が投影され、触れた人の心の支えになる。投稿者の皆さんには長く創作を続けてほしい」とあいさつ。過去1年の掲載作品から優秀作を表彰する年間賞表彰式では、川柳部門最優秀賞の江原茂子さん(佐賀市)ら15人に賞状と盾が贈られた。

 選者を代表して俳句の選者、御木正禅さんが登壇し、「戦後日本の平和が持続し、文芸の世界がさらに発展していくことを祈りたい」と話した。

 また、鍋島報效会徴古館の富田紘次学芸員が「鍋島直正公の手紙」と題して講演した。

 佐賀藩10代藩主鍋島直正(1814~71年)が長女貢姫(みつひめ)(1839~1918年)などに宛てた手紙から10通を紹介。江戸で天然痘が流行した際には、幼少期に種痘を受けた貢姫に対し「用心之ため今一へん引痘いたし候方安心いたし候」と、再度受けることを勧めている。「爺かいらぬ事と可被存候得共、(中略)はら抔(など)御立なされぬ様に」と低姿勢で書かれた手紙からは「心配事を言い過ぎると煙たがられることが分かっていながらも、娘を心配せざるを得ない親心がにじみ出ている」と解説した。

 午後からは4部門に分かれて分科会を開催し、それぞれ出詠、投句した作品を講評し合った。

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