佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画に関し、政府は陸自駐屯地に暫定配備する方針を固めた。佐賀県内の関係者からは、地元理解が進んでいない状況を踏まえ「当然のこと」と冷静に受け止める一方、オーストラリア沖での米軍機墜落事故による安全性への不安から暫定配備先の地元の反応を懸念する声も聞かれた。

 県議団と国会議員がプロジェクトチームを組んで、計画受け入れに向けた議論を進めていた自民党。留守茂幸県連会長は「計画が遅れていたので、当然どこかに暫定配備しないといけない」と語り、「小野寺防衛相も概算要求で(関連経費計上の)方針を示したわけだから、計画への影響は考えられない」と強調した。ただ「暫定配備よりも(オーストラリア沖の)事故の方が大きい」とし、県連として近く党本部に原因究明などの対応を申し入れる考えを示した。

 佐賀市の秀島敏行市長も「(オスプレイの)購入は決まっており、どこかに配備しなければならず、当然のことをされているのかなと思う」と行政上の手続きとして理解を示した。その上で、「(佐賀空港で)自衛隊が利用できるかどうかの整理が必要という従来の考えは変わらない」と述べた。

 県有明海漁協の徳永重昭組合長は「機体の購入時期が決まっているのだから、どこかに駐機しなければならないという話にはなると思っていた」と淡々と受け止める。「ただ、配備が一時的であるにしろ、どこでも地元の問題は起こるのではないか」と指摘した。

 反対住民の会の古賀初次会長は「佐賀以外への暫定配備にはびっくりした。(オーストラリアでの)事故があったばかりで、地元住民や漁業者も反対している。反対運動が今回の判断に少しは影響を与えたかもしれず、配備撤回まで運動を頑張ろうという気持ちになった」とした上で、「配備される地域にも不安があるはずで、反対運動が起こるだろう」と他地域への暫定配備に複雑な心境をのぞかせた。

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