オリンパスの巨額損失隠し事件を巡り、会社に損害を与えたとして、同社と株主が旧経営陣16人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、菊川剛元会長(76)ら6人(1人は死亡)に、総額約590億円をオリンパスに支払うよう命じた。

 株主が経営陣の責任を追及した訴訟で命じられた賠償額としては、旧大和銀行(現りそな銀行)ニューヨーク支店で発生した巨額損失を巡り、役員らに約829億円の賠償を命じた2000年の大阪地裁判決(後に高裁で和解)に次いで、高額とみられる。

 大竹昭彦裁判長は、損失隠しの影響でオリンパスが07年3月期~11年3月期に実施した中間、期末配当などは、実際に分配可能だった額を超えて実施されたと指摘。「配当議決に賛成しており、会社法に基づいて責任を負う」として、菊川元会長、山田秀雄元常勤監査役(72)、森久志元副社長(59)の3人に、約586億円を支払うよう命じた。

 疑惑発覚後の対応を誤ったり、虚偽の有価証券報告書を提出したなどとして、元取締役と元社長、亡くなった元社長1人の遺族にも賠償を命令。損失隠しのスキームを構築、維持した点への請求は、被告全員について退けた。

 株主代表訴訟とオリンパスによる訴訟は別々に起こされたが、判決は合わせて言い渡された。【共同】

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