「パルチザン」という言葉は、ラテン語由来のフランス語で、正規軍に対する遊撃隊のことだ。北朝鮮という国の源流は、第2次世界大戦の終戦時、旧満州(中国東北部)で活動していた抗日パルチザンである◆実体はゲリラで、戦術は奇襲攻撃が主体。建国の父である金日成(キムイルソン)はパルチザンの司令官であり、ゲリラ戦術が建国神話のようなものだ。緊張を高めることで交渉相手に譲歩を迫る「瀬戸際外交」を得意とするのは、遊撃隊の母が産み落とした国だからであろう◆風貌が祖父の金日成そっくりと言われる金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長。国際社会がこれほど批判しているというのに、正当性を主張してのことか、またしても日本国民の頭上を越えさせるミサイルを飛ばした。今回は米領グアムまでをしっかり射程に入れ、より脅しをかけてきた◆国連安保理の新たな制裁決議など、どこ吹く風の所業だが、海では漁船が操業し、空には航空機も飛び交う。ましてや列島では私たちの平穏な暮らしがある。危険極まりない、言語道断の仕儀だ◆来年は北朝鮮の建国70年。それまでに大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備を終える腹づもりか。より強い制裁、それに反発しての挑発…。瀬戸際戦術はどこまで続くのか。自国民を飢えさせてまでの暴挙に、かの国の活路があるとは思えない。(章)

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