ハワイ日蓮宗別院に保管されている名簿。真珠湾攻撃で命を落とした日本兵の名前が記されている=8日、米ハワイ・ホノルル(共同)

ハワイ日蓮宗別院で取材に応じる平井智親主任=8日、米ハワイ・ホノルル(共同)

 1941年12月7日(日本時間8日)の真珠湾攻撃に加わり命を落とした日本兵65人の名簿が、米ハワイ・ホノルルのハワイ日蓮宗別院に保管、慰霊されていたことが20日分かった。民間人を含む米側の犠牲者約2400人の名簿も先月末、真珠湾を管理する米国立公園局からこの寺に寄せられ、一緒にまつられた。

 真珠湾攻撃兵の氏名は防衛省などの資料で明らかになっているが、ハワイの寺院に名簿が保管されていることはほとんど知られていなかった。名簿には哨戒に当たっていた1人を含む航空機搭乗員56人と特殊潜航艇乗組員9人の計65人の名前と階級、出身県が記されている。佐賀県出身の特殊潜航艇乗組員、広尾彰さん(海軍大尉)をはじめ記された日本兵の出身県は33都道府県に及ぶ。

 ハワイ日蓮宗別院の平井智親(ちしん)主任(53)=佐賀市出身=は、今月下旬に真珠湾を訪れる安倍晋三首相にも名簿を見てもらいたいとし「こういう方々がいたことが広く認識され、亡くなった人の慰霊につながってほしい」と話す。

 毎年12月7日に日本からの遺族も参加して行われていた慰霊が10年前に途絶えたため、平井主任が攻撃75年の節目である今年、「ぜひ米側の戦没者と一緒に真珠湾で追悼を」と在ホノルル日本総領事館の三沢康総領事に働き掛け、今月8日、初の同湾での日米共催式典につながった。

 名簿は神奈川県在住だった研究者の男性が1973年、真珠湾戦没者が供養されていないと知り独自に作成。真珠湾攻撃に対する日系社会のわだかまりから奉納を断る寺が多い中、同院が受け入れた。真珠湾攻撃に加わった元日本兵がその後さらに整理し、現在の名簿が完成した。【共同】

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