虐待や面前DVを子どもに対する「権利の乱用」と指摘する辻由起子さん=神埼市千代田町のはんぎーホール

 人権や命の大切さを考える講演会が21日、神埼市千代田町で開かれた。虐待や配偶者への暴力などの問題に取り組む大阪府子ども家庭サポーターの辻由起子さん(43)が講演。地域のつながりが希薄になり子育ての大変さが増す現代で「縁がない人たちが支え合う『無縁社会』が必要」と訴えた。

 「子育ては本能ではできない」。19歳で娘を出産し、23歳でシングルマザーになった辻さんは周囲を頼ることができず、苦しかった自身の経験を振り返った。現在は自宅を「みんなの実家」として開放し子育てを助けたり、育児の知識や子どもの愛し方を学ぶ会合を開く活動に取り組む。

 辻さんは知識や経験がないことでイライラし、虐待やDVにつながると指摘した。核家族化で多様な人間関係が育まれない現状が相まって、暴力が固定化し再生産される悪循環を断ち切るため、「あえていろんな人が集まり、価値観に触れ合う場所を社会の側で用意しないといけない」と訴えた。

 講演会は神埼市が主催し、学校関係者やPTA、区長会など260人が参加した。

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