目の前ですしを握り、施設利用者に振る舞うらくの寿司の板前ら=鹿島市の鹿島療育園(提供写真)

 鹿島市の「らくの寿司」は太良町から同市に店を移したことを契機に、1990年から同市の障害者支援施設・鹿島療育園の利用者に「おいしいすしを食べてもらおう」と出張サービスを続けている。ことしで23回目を迎え、同社社長の坂本鉄也さん(50)は「笑顔で食べてくれるとやってて良かったと感じる」と話す。

 先代の社長で鉄也さんの父光臣さんが始めた取り組み。鉄也さんは「この時期になると準備などでそわそわしていた」と父の背中を見てきた。3年前に光臣さんが他界したが「亡くなる直前まで、病床でもこの行事のことを常に気に掛けて口にしていた」という。

 父が亡くなる直前、初めて施設を訪れた鉄也さん。そこで「にこにこ笑って食べてくれていた。親父の行動のすごさをしみじみと感じる」と痛感した。今年で社長就任3年目となる鉄也さん。父と一緒に施設を訪れたことはないというが、しっかりと遺志を引き継いで足を運び続ける。

 27日には板前ら4人で施設を訪問。利用者約60人にサーモンやマグロなど新鮮なネタを振る舞った。握りたてのすしを頬張った利用者を見つめた同園の迎雅〓嗣(まさとし)施設長(75)は「目の前ですしを握ってもらうことはめったにない経験。熱心にしてもらいありがたい」と喜んだ。

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