改正職業安定法の概要などを説明する佐賀労働局の出島幸雄室長=佐賀市のアバンセ

■佐賀労働局が企業向け説明会

 労働者派遣法の改正で派遣社員の受け入れ期間が撤廃され、対象業務も拡大する中、佐賀県内でも派遣先企業から不当な扱いを受けるケースが出ている。妊娠を理由に雇い止めの通告を受けた社員もおり、佐賀労働局は派遣社員の受け入れに関する企業向け説明会を18日に佐賀市で開き、注意を呼び掛けた。

 同局の担当者が1月から新たに派遣先企業にも適用されるようになった男女雇用機会均等法と、育児・介護休業法について具体例を挙げて解説した。この中でIT企業で働く派遣社員の女性が妊娠を機に派遣期間を短縮され、雇い止めの通告を受けた事例が報告された。

 担当者は「派遣社員だから育児休業は取れない」とする企業側の説明に対し、「一定の要件を満たせば育休は取得できる。こうした認識は誤りで、新たに盛り込まれた不利益な取り扱いの禁止事項に抵触する」と指摘した。

 いわゆる「ブラック企業」の取り締まり強化などを目指し、来年1月に施行される改正職業安定法に関しては、職業紹介事業者に虚偽求人を出した企業に罰則が設けられたことなどを説明した。法令違反を繰り返す企業の求人はすべて受理されない可能性もあるとし、「労働条件の変更がある場合も求職者に文書で速やかに知らせなければならない」と訴えた。

 説明会には、県内の派遣先、派遣元企業の担当者260人が出席。同局の出島幸雄・需給調整事業室長は「業務内容が契約と異なっているとの訴えや、法律で禁止されている派遣先企業による事前面接をされたといった通報が多く寄せられている」とし、法令の順守徹底を求めた。

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