共同通信が昨年11月~今年1月に全国の自治体を対象に実施したアンケートによると、景況感が1年前と比べ「上向いている」との回答は15%にとどまった。「下降している」の13%をわずかに上回ったが、「変わらない」が66%を占め、力強さを欠いている。観光客が増えている自治体が「上向き」と答える一方、「下降」の理由は人口減少が多く、地域に人を呼び込む流れをつくることが活性化の鍵となっている。

 青森県七戸町は「地方には、政府が進める景気高揚政策の波及はまだない」と回答、アベノミクスの効果が全国に浸透していない現状も示した。

 「上向き」の理由では、福島県泉崎村が「宿泊客数は右肩上がり」、佐賀県嬉野市が「韓国からの観光客が伸びている」など来訪者の増加を挙げた。三重県鈴鹿市は「新工場立地などに伴い雇用の増加が見受けられる」とした。

 一方で「下降」とした自治体は「人口減少が著しく、廃業する事業者が増加」(岐阜県七宗町)「人口減・少子高齢化による経済規模の縮小が進んでいる」(島根県益田市)と指摘した。

 「変わらない」とした高知県香南市は「所得面からは微増を感じられるが、まだ上向いているとは言えない」と答えた。

 地域別では、観光が好調な沖縄県は「上向き」が37%に達し「下降」は5%。「観光客が著しく増加」(宮古島市)のほか、地域外からの流入などで「近年、人口が急速に増加」(中城村)という自治体もあった。

 昨年夏に台風が相次いだ北海道は「上向き」が11%に対し「下降」は23%で最も厳しい。「産業の主体となる農業が長雨による不作や台風被害に見舞われた」(清水町)などの声が目立った。

 中国、四国は比較的堅調で「新規創業や観光客の増加」(鳥取県岩美町)「宿泊者数や丸亀城の来場者数から交流人口の増加がうかがえる」(香川県丸亀市)などの回答があった。ほかの地域は景況感が分かれた。

 全国1788の都道府県、市町村、東京23区を対象に調査し、96・2%に当たる1720自治体が回答した。【共同】

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