政府は、サイバーセキュリティー対策が遅れている中小企業の取り組みを促すため、投資優遇税制を拡大する方向で調整に入った。2020年東京五輪・パラリンピック開催に向け、電気、ガス、水道、交通などの重要インフラに関連する企業の防御力を強化する狙い。年末に策定する18年度税制改正大綱に盛り込むことを目指す。政府関係者が22日明らかにした。

 独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)が中小企業約4千社を対象に16年度に実施した調査では、専任、兼任を含めサイバーセキュリティー担当者を置いている社は約38%。情報漏えいやその兆候を発見した場合の対処方法を定めている社は約21%しかなかった。

 重要インフラを支える関連企業がサイバー攻撃に遭えば、インフラ運用に支障を来し、甚大な被害につながる恐れがあり、対策強化が不可欠だと判断した。

 国際認証を受けた防御ソフトを導入した中小企業への税制優遇の対象拡大や、外注でシステムの脆弱(ぜいじゃく)性診断やセキュリティー対策支援を受けた場合の費用の一部を税額控除する案が出ている。

 19年度以降の中長期では、国家資格「情報処理安全確保支援士」を持つサイバーセキュリティーの専門家を採用した企業への優遇策も視野に入れる。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加