携帯電話の位置情報や自動車の走行情報など、膨大に蓄積された「ビッグデータ」を災害対応に生かすため、政府が民間と連携して運用ルールづくりに乗り出すことが25日、分かった。企業が持つデータを行政に提供するだけでなく、国や自治体が持つ防災関連情報を民間と共有。車中泊対策など被災者支援の充実や、スムーズな物資輸送につなげる狙いだ。

 大企業や自治体首長らを交えた有識者会議を3月に設置し、個人情報の取り扱いなどの課題を検討。来年2月をめどに報告を取りまとめる。

 昨年の熊本地震では、余震への不安から車中泊を選ぶ住民が多く、被災者の所在把握が課題となった。携帯電話の衛星利用測位システム(GPS)や基地局との通信を分析すれば、住民の避難先を一定程度把握できるが、携帯電話会社の持つデータを自治体へ提供する際のルールが整備されておらず、情報を十分活用できなかった。

 自動車業界では、カーナビなどの通信機能を使って車両から集めた走行データを分析し、被災地で通行可能なルートを検索できる。コンビニ業界でも、販売データに基づき食品や生活必需品を必要なだけ供給するノウハウがある。こうした情報を活用し、支援物資の円滑な輸送につなげる。

 一方、国や自治体が持つ膨大な気象データや、津波予測などの災害・防災情報を企業側に提供し、連携強化も図る。【共同】

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