10月の九州一周クルーズに合わせ、ワンナイトクルーズを催行する「にっぽん丸」=2014年、唐津港妙見ふ頭

ドレスコードに準じた服装でクルーズの魅力を語る保木久美子さん=唐津市「りふれ」ホール

 クルーズ船誘致による観光振興を目指す唐津市と佐賀県唐津港利用促進協議会主催のクルーズセミナーが19日、同市の「りふれホール」で開かれた。唐津東港へのクルーズ船寄港は年間2、3隻にとどまっているが、昨年4月、岸壁が拡張整備され、来年は外国船籍の豪華船が初めて寄港する。「楽しむ」「企画する」「もてなす」それぞれの立場から講師3人がクルーズ旅行の魅力を語った。

 【楽しむ】

 敷居が高い、退屈しそうと思われがちなクルーズ。講師でクルーズコンシェルジュとして活躍する保木(やすき)久美子さんは「私自身そうだったが、14年前初めて乗って魅了された」と切り出し、「どんな港に着いたか毎朝カーテンを開けるわくわく感に始まり、出会いや会話を通して自分磨きができるのも魅力」と話した。

 年間のクルーズ観光客は米国の1350万人に対し日本は23万人(2014年)。それでも毎年1万人近く増加している。保木さんは「日本発着の船が増える一方、ヨーロッパが(テロなどで)不穏なこともあり、アジアが注目されている」と今後、国内外客が増加する見通しを示した。

 【企画する】

 唐津に来年5月寄港するフランス船籍「ロストラル」の国内代理店マーキュリートラベル代表の東山真明さんは、5400人級の超大型船と定員264人の小型豪華船ロストラルを比較しながら「大型船が経済効果があるかといえばそうでもなく、唐津は二、三百人くらいの客が楽しむのに適している」と話した。

 今回、大型船が寄港する長崎をルートから外して唐津を選んだことを明かし、「乗客の半数はフランス人でしっとり日本の原風景や文化を楽しむ。買い物をしても骨董(こっとう)ぐらい」とし「継続的な寄港には客の志向性に合った唐津ならではの売りが必要」と要望した。

 【もてなす】

 国内クルーズ船「にっぽん丸」を運行する商船三井客船営業グループ課長の小林雅さんは「クルーズ船客は先々での出迎えが楽しみで、『おもてなし』が大きな選択要素」と、船上とともに寄港先での歓迎行事の重要性を強調。青森ねぶた祭での引き手体験、入港時の漁船団の併走、和服の女性や武将隊の出迎えなど各地の事例を紹介し、「普段の旅行では体験できない、その時だけのもてなしを」と提案した。

■お試しにワンナイトクルーズ、10月唐津-博多 にっぽん丸で

 「まずは国内航路でお試しを」とクルーズコンシェルジュの保木久美子さん。その機会として、唐津市などは10月、九州一周クルーズで唐津東港に寄港する「にっぽん丸」を利用し、唐津から博多までのワンナイトクルーズを企画する。

 10月23日午後5時、唐津東港を出港し、歌手平浩二さんのコンサートとメインダイニングでのディナー、船中泊を楽しむ。翌朝午前10時、博多港に入港し専用バスで唐津に戻る。先着20室で、料金は2人1室利用で1人3万5千円。

 市みなと振興課は「クルーズを身近に体験してもらい、区間乗船で実績をつくり、将来の唐津港発着プランを実現したい」と話す。申し込みはJTB九州佐賀支店、電話0952(23)7161。

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