国内外のアクティブシニアやケア付き高齢者共同体(CCRC)の事例を紹介した三菱総合研究所主席研究員の松田智生氏=嬉野市の大正屋

 佐賀新聞社が主催する佐賀西部政経セミナーの6月例会が27日、嬉野市の大正屋であり、三菱総合研究所の主席研究員・松田智生氏が「海外と国内のアクティブシニアに学ぶ地方創生」と題して講演した。超高齢社会の日本で活動的なシニア世代を「コストではなく担い手」として生かす手法でケア付き高齢者共同体(CCRC)などを紹介した。

 松田氏は「税収の大半は医療費と介護給付費に費やされる日本の現状がある一方、アクティブなシニアが増えている」と指摘。「介護でもうけるのではなく、介護にさせないことでもうける方法」と、国内外のCCRCの事例を挙げた。

 米国マサチューセッツ州の大学と連携した例では、「居住者は授業に出て学ぶ一方、現役時代の知識や経験を学生に教えて承認欲求が満たせる」とし、「こうした『年賀状に書きたくなる老後』を生みだせるかがCCRCの鍵」と語った。

 既存の高齢者住宅と政府が推進する日本版CCRCの違いとして「居住者は支えられる人ではなく担い手。入居動機は不安だからではなく楽しみたいから」と説明した。施設整備には既存の集合住宅や商業施設を活用できることや、アクティブシニア市場は2025年に約30兆円となる試算なども添え、「単なる都市計画ではなく、産業政策」と可能性をまとめた。

 松田氏は28日午前11時から、唐津シーサイドホテルである唐津政経懇話会でも講演する。

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